キッツ(6498)は、総合バルブメーカーの国内首位の企業です。建築設備や石油化学向けが強い企業。
個人的には2023年11月18日時点では割安だと考えています。
※他人の投資戦略や成功体験に惑わされず、投資についての最終的な判断は個人の自己責任において行いましょう。
企業の基本情報
キッツ(6498) | |
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設立 | 1944年7月 | 上場 | 1961年10月 |
業種 | 設備機器・部品 |
市場 | 東証P |
会社概要 | バルブの製造・販売を行う総合バルブメーカーで国内首位。 |
事業内容 | 設計・鋳物・組立・検査・出荷とバルブに関する製造・販売を全て行う。特に建築設備、石油化学向け強い。 |
特色 | バルブの製造・販売だけでなく、修理や点検などメンテナンス事業にも力を入れている。海外展開も加速している。 |
企業概要
キッツ株式会社(6498)は、主にバルブや弁機器の製造・販売を行う企業です。日本を拠点とし、世界中で製品を提供しています。キッツは、産業用途や一般家庭向けにさまざまなタイプのバルブを手がけ、高品質かつ信頼性のある製品で知られています。
主要製品またはサービス
キッツの主要製品は、バルブおよび伸銅品に関連するものです。製品は、工業分野や建築、一般家庭のさまざまなアプリケーションで使用されています。
また、キッツはこれらの製品に加えて、メンテナンスやサポートなどのサービスも提供しています。その他事業としてホテルおよびレストラン事業も行っています。
以下にバルブと伸銅品事業について簡単にまとめます。
バルブ事業
バルブとは配管内の流体(水・空気・石油・ガスなど)を流したり、止めたり、流体コントロールをする機能を持つ流体制御機器の総称です。以下にバルブ製品の例をいくつか挙げます。
- ゲートバルブ:流体を制御するために用いられ、開閉が比較的遅いが、堅牢性があります。材料の種類も多様に対応できる。
- ボールバルブ:操作性が良く、特に広く利用されています。
- グローブバルブ:球状のボディから玉形弁とも呼ばれる。圧力および流体制御に特化調整が可能な特長があります。
- 逆止弁(チャッキ弁):逆流を防ぐためのバルブで、一方向の流れを可能にします。
あくまで一例ですが、これらの製品の製造販売、その後のメンテナンスを含めて行っています。
伸銅品事業
黄銅棒及び黄銅加工品の製造・販売を行うのがこの伸銅品事業です。黄銅棒は各種機械、建築資材等に幅広く使用されています。
キッツの製造する黄銅製品はリサイクル性が高いことが特長として挙げられています。SDGs推進企業としてより一層のリサイクル推進をしています。
競合他社
キッツはニッタ株式会社(5186)、岡野バルブ製造株式会社(6492)、株式会社宮入バルブ製作所(6495)などと競合しています。
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企業の業績まとめ
通期業績推移
(出典:SBI証券)
過去の業績からみてもコロナ禍前の利益を超えはじめています。コロナ禍からの回復どころかさらに成長していることから今後も期待することができます。
キャッシュフロー
(出典:SBI証券)
CFマトリクスは2019年から安定期が続いています。利益が大幅に落ちている2020年でも安定期でいることから経営が上手いことが考えられます。
フリーCFも2019年から連続黒字が続いています。
2023年12月期第3四半期実績
前年同期比で売上高+4.3%、営業利益+25.5%、経常利益+21.8%と利益が伸びています。通気計画の進捗率も86.7%に達しています。この進捗率は前年同期の78.6%を上回っており好調といえるでしょう。
しかし、通期での業績予想の情報修正はなく今後の3ヶ月で伸び悩む可能性が高いのかもしれません。
売上高が伸びた理由としては価格改定効果や半導体製造設備向けの増収、海外市場で米州向けを中心に増収となったことで伸びたとのことです。
企業の銘柄分析
株価推移(直近6ヶ月程度 日足)
(出典:SBI証券)
950~1100円あたりのレンジ相場でしょうか。2023年12月期第3四半期の結果を受けて1100円を超えていきそうな勢いを持っています。ここがサポートになり上がり始めたらさらに伸び始めるのではないかと思わせるチャートとなっています。
株価指標
キッツ(6498)2023/11/18時点での株価指標 | |
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予想PER | 10.36倍 | 実績PBR | 1.03倍 |
予想EPS | 108.1 |
PEGレシオ | 0.62倍 |
予想配当利回り | 3.3% |
配当性向 | 34.2% |
ROE | 10.00% |
ROA | 8.10% |
自己資本比率 | 58.95% |
株価指標についてよくわからないというかたはこちらの記事を参考にしてみてください。
PER
予想PER10.36倍。国内株の予想PERの目安は15倍と言われています。それを下回っており割安の水準です。
ここ5年のキッツの平均予想PERは13.6倍です。そして同業種グループの平均予想PERは20.6倍となります。それから見ても大幅に割安の水準にいるかと思われます。
PBR
PBRは1.03倍。PBRの目安は1倍と言われているので高すぎず安すぎずといったところですね。
EPS
EPSは108.1円の予想。2021年から上昇傾向です。
PEGレシオ
PEGレシオは0.62倍。PEGレシオの目安は1倍と言われています。それを下回っており割安の水準です。
日経225指数平均PEGレシオは1.4倍。同業種グループ平均PEGレシオは2.1倍となります。そのことからみても割安の水準であるといえます。
予想配当利回り
予想配当利回りは3.3%です。高配当とは言えないですが個人的にはこれだけもらえるならば十分です。
配当性向
配当性向は34.2%。目安は30%といわれています。成長する余地は十分残しつつ株主還元にも力を入れているという意味で34.2%という数値はいい数値かなと考えられます。
ROE
ROEは10.00%です。一般的には10%が目安とされています。経営効率を見る数値ですが10%ですので、悪くない数値となります。
自己資本比率
自己資本比率58.95%です。国内株では30%が目安と言われています。そのため、この58.95%というのは潤沢な資本を持っていると考えられるでしょう。
株主優待
- グループ会社優待券 100株以上 ※「北澤美術館」招待券、「ホテル紅や」宿泊割引券、同別館温浴施設利用割引券、家庭用浄水器・カートリッジ割引優待券
- 「北澤美術館」カレンダー 1000株以上 ※3種類より1点選択。5年以上継続保有の場合2点選択 ※優待品に代えて「北澤美術館」・社会貢献活動等への寄付選択可 ※6月末の新規株主へもガラス工芸カレンダーを送付
- オリジナルクオカード 1000円相当:1000株以上 2000円相当:2000株以上 3000円相当:3000株以上
個人的にはあまり魅力を感じない株主優待ではあります。しかし、自社製品に関する株主優待がメインですので廃止の可能性も低いのではないでしょうか。
企業の将来展望
海外展開を加速させており今後海外市場の開拓に成功していくことでさらに成長する可能性が見込めます。
さらに今の売上高増加の理由として半導体製造設備向けの増収が挙げられています。今後国内に半導体メーカーのTSMCが工場を作る予定だったりと世界では日本に工場を作る流れが起こり始めていますよね。こういった工場が出来てくることでバルブは当然需要が高まってくることとなります。そのため、国内市場においても今後さらなる需要増加が見込めるのではないでしょうか。
投資判断の要点
あまりバッドポイントがないように思えます。配当利回りも高配当株とは言えない水準ですが3.3%ももらえれば個人的には十分です。
強いていうならば現在の株価は過去20年のなかでもキッツにとっては高値の水準にいることです。月足で見ると1120や1270あたりでレジスタンスとなっており強い抵抗になる可能性が高いです。
しかし株価指標的にはまだ上がりそうな水準ではあると思います。
まとめ
キッツ(6498)についてまとめました。
※他人の投資戦略や成功体験に惑わされず、投資についての最終的な判断は個人の自己責任において行いましょう
現在はやや高い水準にいますが経営状態や株価指標的にはまだ買える水準だと思います。地合の悪さによって下げた際に買いの検討をできる銘柄かなと思っています。
実際に株式投資をまだ始めていないけど興味がある方はこちらの記事から証券会社を決めて証券口座を作ってみましょう。
引用とリンク
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