職種に関して考えると避けては通れない年収について。これから理学療法士を目指そうという方の場合は気になるところですよね。
結論から言うと理学療法士の年収は平均約431万円、中央値は351万円となっています。
令和4年賃金構造基本統計調査見てみたら理学療法士の平均年収は437万でした。
— 投資PT|理学療法士の株式投資 (@pt_kabu) March 29, 2024
本当にそんなもらってるのか？って思って他で中央値を調べたら351万ということでした。
医療職全体で見てもやや下の方だったんですよね。
こんなんもう投資と副業必須ですよ。
理学療法士の役割と需要の増加
理学療法士はリハビリの専門家。
理学療法士の役割としては日常生活動作に必要な身体機能の改善です。理学療法士協会によると以下のように定義されています。
一言でいうならば動作の専門家です。寝返る、起き上がる、立ち上がる、歩くなどの日常生活を行う上で基本となる動作の改善を目指します。
日本理学療法士協会「理学療法士とは」
理学療法士の働く場所や働き方は数多くにわたります。
- 病院
- クリニック
- 介護老人保健施設
- 介護老人福祉施設
- 訪問リハビリ
- 大学教員
- 専門学校教員
- 役所
- 一般企業
- スポーツジム
- プロスポーツチーム
- 整体院
などなど思いつくだけでも多くあります。さらに探すと出てくるかもしれません。
理学療法士の平均年収
理学療法士の平均年収は厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」2）4)によると、約437万円とされています。
年齢別でみると以下のように平均年収が異なってきます。
- 20-24歳：約335万円
- 25-29歳：約392万円
- 30-34歳：約421万円
- 35-39歳：約455万円
- 40-44歳：約497万円
- 45-49歳：約517万円
- 50-54歳：約515万円
- 55-59歳：約570万円
- 60-64歳：約462万円
- 65-69歳：約466万円
他の職種と同様経験年数によって徐々に年収は上がる様子がわかります。55-59歳がもっとも高い平均年収となっています。
他の医療職の平均年収も見てみましょう。
- 医師：約1523万円
- 歯科医師：約820万円
- 薬剤師：約582万円
- 保健師：約471万円
- 助産師：約584万円
- 看護師：約502万円
- 准看護師：約419万円
- 診療放射線技師：約538万円
- 臨床検査技師：約497万円
- 歯科衛生士：約402万円
- 歯科技工士：約429万円
- 栄養士：約379万円
- その他保険医療従事者：約450万円
国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、日本の給与所得者の平均年収は458万円です。そのため理学療法士の平均年収はやや低めであることがわかります。
その他の医療従者の平均年収から見ても下の上か中の下あたりとなるでしょうか。
理学療法士の年収中央値
平均年収.JP5)によると理学療法士の年収の中央値は351万円になります。平均よりさらに大幅に下がる数値となります。
一部の理学療法士が年収を引き上げている可能性が考えられます。
理学療法士の給料が安い理由
いくつかの原因が考えられます。主には以下のものでしょう。
- 昇給率が低い
- 診療報酬制度により収益の上限が決められている
- 理学療法士の数の増大
理学療法士の給料は医療費での収入となります。保険医療では診療報酬の点数が決まっており最大の収益が決まっています。
1週間で１人の理学療法士が算定できる点数も上限が設けられています。それ以上は稼ぐことができない仕組みとなっているのです。
そのため、大幅な昇給をする余地がなく給料が上がりにくい職種となります。
また、理学療法士の数が増えすぎているのも問題となっています。年々増加傾向であり飽和状態となってきている可能性が考えられます。
理学療法士の収入アップ
昇進による役職手当
管理職になることで役職手当がつくこととなります。昇進により責任も増す一方給料も増えます。
しかし、すでに上に役職についているものがいる場合その席が空くまで待つ必要があります。一般的に役職に就くまでその施設いたものは離れることも少なく役職が多くないリハ職にとっては現実的な収入アップの方法とはならないかもしれません。
継続的なスキルアップ
様々なセミナーや大学院などによって自己投資をすることで専門性をさらに高めることができます。それにより自分の価値を上げることができます。それが給料に反映された場合収入アップにつながります。
ただし、同じ施設内では専門性を上げたところで給料が上がらないことが多いです。そのため、自分の価値を高めることに成功したなら下記の転職が有効となるかもしれません。
転職
前述したように自己投資によって自分の価値を上げることができれば転職は収入アップに関しては第１の候補となります。私自身も転職は経験しています。
基本給や福利厚生はしっかりと確認した上で自分とって魅力的な転職先を探しましょう。
転職先探しには転職サイトを使うのが一般的です。数多くの転職サイトがありますので自分にあった求人を探してみましょう。
投資
私も実際に行っているのが投資です。ギャンブルのイメージを持つ方も多いでしょうがそんなことはありません。
- 株式
- 債権
- FX
- 暗号通貨
などなど上記は有名なものの一例ですが他にも数多くあります。どのような種類があるのかは下記の記事をご覧ください。
知っている企業を買うとか、日経平均株価を買ってみるとか知っている単語や企業から調べてみるとわかりやすいかと思います。
必ず今すぐ使う必要のない余裕資金から始めてみることが大切です。
一般的な理学療法士の私でも大きな投資をせず徐々に行なっていくことでトータル収支はプラスとなっています。投資をさらに知りたい方、投資を始めたい方は下記の記事をご覧ください。
副業
近年は副業も必要と考えられるようになりました。私自身も副業をしています。
本業は整形外科クリニックでの理学療法士です。副業としては業務委託でのパーソナルトレーナーを個人事業として行なっています。
私の場合は元々ある専門性の幅をさらに広げる形をとりました。しかし、全く異なる業種を行う理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の方々も多いです。
副業例としては以下のものがあります。
- プログラマー
- WEBライター
- ブロガー
- YouTuber
- アンケートモニター
- ポイ活
- 治験モニター
- ライブチャット
- アルバイト
特に近年聞くのはプログラミング技術を身につけてHP作成やアプリ作成などを請け負って副業として行うものです。AIブームはまだ始まったばかりと言われており、今からAIのためのプログラミングを身につけるのは遅くはないと思われます。
まとめ
理学療法士の平均年収や中央年収をみてみるとあまり良いとは言えない状況なのがわかります。
理学療法士が自分の年収をあげるためには副業や投資、転職などを考える必要があります。
とにかく何かをやってみるのは大事です。私としては投資＞転職＞副業の順におすすめします。
私自身がすべてを経験しましたが、なかでも最も労力を使わず余裕資金さえあれば始められるのは投資でした。そして早く始めるほど効果が大きいのも投資です。
一番時間をかけていない投資ですが現在では収益の柱となっています。自分ではなくお金に働いてもらうというのは自らの余裕ある生活、余裕ある時間を作るためには重要だと考えます。
引用とリンク
2)令和4年賃金構造基本統計調査:職種（小分類）別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額（産業計）
3)国税庁：民間給与実態統計調査
4)令和4年賃金構造基本統計調査:職種（小分類）、年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額（産業計）